ご覧頂きありがとうございます。A&Dリバースカセットデッキ「GX-R65CX」です。電源コードから1987年頃の製造、発売から33年近く経過しようとしております。当時の。
先ずお願いです。最近、「オークション代行（代理）業者」による入札が相次いでおり特に海外への転売業者と思われる入札・落札が顕著になっています。当方と致しましては個人入札での落札のみ対応させて頂き度、お願い申し上げます。尚、誠に不本意ですが落札後に「代行（代理）業者」が発覚した場合は削除させて頂きます。
GX-R75CXとの違いは「CRLP」が有るか無いか、付随機能で「オートフェーダー」が有るか無いかなどで中身はほとんど同じです。基本性能が同じならお買い得モデルでしょう。
言うまでも無く「GX」ヘッドは摩耗の言葉が不要な堅牢性。音質は個人的感想になりますが「仕事しっかりやってます」感満載で低音域から高音域まで味付け無しのメリハリ有る音です。偏らない音質は楽曲ジャンルが変わっても違和感が無いです。テープポジションが変わると同じソースでもキチッと聴感を変えますね。
実は当方が初めて所有したデッキが「GX-R70EX」で加齢はさておいて再生音はほぼ同じ感じです。今は手元に無いので思いっきりテストを兼ねて当時録音したテープを本機で聴いています。
自社設計メカもAKAI時代から凝っており（一部モデルを除く）構造はシンプルの様で実は緻密です。カセットドアリッド自動開閉機構もZ7100、Z9100等は極めてシンプルで見ただけでこれで作動させると判りますがこの当時はリールモーターを利用して開閉させると言う芸当をやってます。ドア開閉なんて別に専用モーターを付ければ良い様に思いますが設計チームのこだわりなのか地味に凄いです。コンパクトなメカに仕上がるのも合点が行きます。
今回、長期ストック品を出品致します。入手した時の症状はドアオープンのまま閉まらない状況でした。リールモーターギヤを少し小突くと閉まりましたが動作が不安定だったのでメカを下ろして分解します。モーターブロックを外しリールモーターへ繋がる特殊なギヤ（ウォームギヤの先端部が平歯車になった物）を慎重に外し軽く洗浄します。実はこのギヤが肝でウォームギヤでドア開閉、平歯車でアイドラー動作させる機構です。過去のリバース動作方式「リニアモーション機構」と言い、やっぱり凄い技術ですね。同時にキャプスタンモーター分解整備も行いました。キャプスタンベルトの掛け方が独特でそのお陰かベルト自体は全く問題有りませんでした。また、テープポジション検出リーフスイッチが炭化しておりポジションが「チカチカ」変わっていたのでドア位置検出スイッチと同時に研磨しました。
一通りの整備が終わり仮組でエージングテストを開始すると1時間程でリール台が回転せずキャプスタンのみでテープが送られリバース動作を繰り返す始末。テープ早送り・巻き戻しをすると何故か普通に動作可能になり再びエージングテストをするとまた同症状。リールモーターが原因なら当然、早送り・巻き戻しが出来ない筈です。とは言えモーター抵抗値を計測した方が間違い無いので測定すると規定内。トルク不足の疑いはこの時点で消えました。面倒ですが再度、メカを下ろしリールギヤまで分解すると黒色のプラスチックにクラックを発見。この黒色プラスチックは下側に突起がありブレーキギヤプレートと連動する構造です。クラックの原因はブレーキ作動時のストレスと推測されます。割れた黒色プラスチックは接着剤塗布後圧接し乾燥後にわざと捩じりを加え再度、割れないか確認します。その後、再組付けしエージングテストをすると症状再発、思わず自己不信になりそうで気分転換に他の楽曲でも聴いてみるかと思い再生すると24時間全く問題無しとなりました。主因は何とエージングテストで使用したテープ内のスリップシート（テフロンシート）に黒い粘度の有る汚れが付着して摩擦が発生し再生時リールモータートルクでは巻き取れなくなった事が原因でした。「燈台下暗し」の言葉がつくづく身に沁みます。
色々、話が脱線しましたが整備箇所を下記に列記します。
① キャプスタンモーター分解整備（ドライブ基板コンデンサ交換・コミテーター清掃ほか）② 操作基板タクトスイッチ交換③ リールギヤクラック補修④ 全リーフスイッチ研磨清掃・可変抵抗類接点洗浄 などです。
キャプスタンモータードライブ基板のコンデンサ交換は賛否両論有りますがコンデンサ自体は高温下で無ければ劣化速度は緩やかで容量も4.7μFですから交換しなくても問題無いと思われます。ですが「どうせ分解するなら交換してしまえ」で交換しております。経験上、電源を切り忘れない限りキャプスタンモーター自体は内部のドライブICを考慮しても高温になり難いです。
録音・再生、早送り・巻き戻し、リバースループテースト（通算48時間以上）など全て問題無く使用可能です。勿論ですがボリュームなどにはガリも無く快適に動作します。テープ再生速度、アジマス調整も実施済です。尚、使用ロック剤は透明です。当然ですがヘッド消磁も実施済です。
録音・再生テストはCD音源としてDENON DCD-1630Gにて「マクセル UD-Ⅰ」 70分テープに録音し再生及び複数のミュージックテープにて再生テストを実施しております。
外観ですが若干、小キズが目立ち使用感はそれなりにございます。右側面に小さいですが凹み、背面ハードボードにキズが有ります。発売から33年以上経過した物です。完璧な品をお求めの方は熟慮の上、ご検討下さい。尚、詳しくは写真をご覧下さい。
発送は「ゆうパックおてがる版」でサイズ「120」の予定です。落札頂いた後に梱包前チェック（総合動作テスト）を行います。発送まで4～5日、頂戴する事を予めご了承下さい。また、ご質問には随時、お答え致しますが仕事の関係上、タイムラグが発生する事も重ねてご了承下さい。
長文、お付き合い頂きありがとうございました。宜しくご検討の程、お願い致します。


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